看護師の自己PRとは!例文と中途採用で評価される伝え方を解説

2025/11/19

看護師の自己PRでは、これまでの経験から身につけた思いやり・協調性・行動力を、具体的なエピソードで伝えることが大切です。

採用担当者は「この人と一緒に働きたい」と思えるかどうかを自己PRから見極めており、ただ性格を述べるだけではアピールとして不十分です。

とはいえ、こんな疑問を感じていませんか?

  • 履歴書に書く自己PRってどんな内容にすればいい?
  • 中途採用ではどんな経験をアピールすればいい?
  • 例文を見ながら書きたいけど、何を参考にすればいい?
  • 新卒・ブランクあり・40代でも自己PRの伝え方は変わる?
  • 面接と書類で自己PRの伝え方に違いはある?

この記事では、看護師の自己PRが評価される理由と構成の基本ルール、中途・新卒・ブランク別の例文、面接での伝え方やNG表現まで、わかりやすく解説します。

看護師の自己PRとは?採用担当者が重視するポイント

看護師の自己PRは、採用担当者に自分の人柄や仕事への向き合い方を伝える大切な要素です。どれほど資格や経歴があっても、職場でどんな看護をする人なのかが伝わらなければ、印象に残ることはありません。

自己PRの目的は「この人と一緒に働きたい」と感じてもらうことであり、志望動機のように「なぜ応募したのか」を説明するものではありません。

採用担当者は、応募者が現場でどのように行動し、患者やチームにどのように関わるのかを重視しています。ここでは、採用側の視点から見た自己PRの目的や評価のポイントを整理します。

自己PRの目的と志望動機との違い

自己PRの目的と志望動機との違い
項目 内容
自己PR 自分の強みを通して「どのように職場に貢献できるか」を伝える
志望動機 「なぜその職場を選んだのか」を説明する

自己PRは、自分の強みや得意分野を通して「どのように職場に貢献できるか」を伝えるためのものです。一方、志望動機は「なぜその職場を選んだのか」を説明するもので、目的が異なります。

採用担当者が知りたいのは、あなたが看護師としてどんな姿勢で仕事に向き合い、患者や同僚とどう関わってきたかという点です。たとえば「患者に寄り添う姿勢を大切にしてきた」「チーム内での連携を意識して動いてきた」など、日常のエピソードを交えて伝えると説得力が増します。

自分がどんな価値を職場にもたらせるかを意識して書くことで、印象に残る自己PRにつながります。

採用担当者が見る3つの評価ポイント(人柄・強み・再現性)

評価ポイント 具体的なチェック内容
人柄 協調性・思いやり・責任感など、チームで働く姿勢
強み 得意分野や看護スキルをどのように活かせるか
再現性 過去の経験を今後も活かせる一貫した行動・姿勢

採用担当者は、応募者の人柄・強み・再現性の3点を重視しています。

まず人柄では、周囲と協力して行動できる協調性や、患者に寄り添う思いやりが見られるかを確認します。

次に強みでは、看護師としてどんな得意分野を持ち、現場でどう活かせるかが評価されます。たとえば「観察力」「冷静な判断」「丁寧な説明」など、仕事で発揮してきた力を具体的に示すことが大切です。

再現性では、過去の経験をもとに「今後も同じように活躍できるか」を判断するため、実際のエピソードを使って一貫した姿勢を見せることが求められます。これら3つを意識して構成することで、採用担当者に安心感を与える自己PRになります。

看護師職特有の自己PR要素(思いやり・傾聴力・協調性)

看護師の自己PRでは、専門的なスキルよりも「人間的な力」をどのように発揮してきたかを重視されます。

患者に寄り添う思いやり、相手の話を丁寧に聞き取る傾聴力、チームで支え合う協調性は、どの職場でも欠かせない評価要素です。

  • 患者の小さな変化に気づき、早期対応につなげた
  • 忙しい現場で周囲と声を掛け合いながら業務を円滑に進めた
  • チーム内の雰囲気を保ち、働きやすい環境づくりに貢献した

採用担当者は、こうしたエピソードを通して“安心して任せられる人かどうか”を判断しています。そのため、自分の言葉で実際の行動を描くことが、強い印象を残す自己PRにつながります。

看護師の自己PRの書き方と構成テンプレート

看護師の自己PRを書くときは、思いついた強みを並べるのではなく、採用担当者に「この人と一緒に働きたい」と感じてもらえる構成にすることが大切です。

効果的な自己PRは、結論から始めて理由や根拠を示し、最後に再び強みを印象づける流れを意識します。ここでは、看護師としての経験をわかりやすく伝えるための構成法や、すぐに実践できる書き方のコツを解説します。

自己PR作成の基本構成(PREP法で考える)

自己PRの構成

看護師の自己PRは、結論・理由・具体例・まとめの順に構成することで、短くても伝わる文章になります。

たとえば「傾聴力を大切にしてきた」と結論を伝えたら、その理由として「患者の言葉に耳を傾けることで不安を軽減できる」と説明し、具体例として実際の場面を紹介します。

このように、事実や経験をもとに論理的に展開することで、感情的ではなく信頼感のある自己PRになります。PREP法を使うと、文章の流れが整理され、採用担当者が短時間で内容を理解しやすくなります。

印象を良くする書き出しのコツと例文

自己PRの最初の一文は、採用担当者があなたの印象を判断する大きな手がかりになります。単に「私の強みは〜です」と始めるよりも、「患者一人ひとりに寄り添う姿勢を大切にしてきました」「仲間と連携して安全な看護を心がけてきました」など、自分の看護観や日頃の意識を感じさせる表現が効果的です。

書き出しで大切なのは、「どんな看護師であるか」を一言で伝えることです。短い一文でも、あなたの価値観や仕事への姿勢が明確になると、その後に続くエピソードが自然に響きます。

  • 患者一人ひとりに寄り添う姿勢を大切にしてきました。
  • 仲間と連携して安全な看護を心がけてきました。
  • 患者の声を受け止め、安心してもらえる関わりを意識しています。

また、書き出しの文とエピソードの内容を一致させることで、文章全体に一貫性が生まれます。たとえば「傾聴力を大切にしてきた」と書くなら、「患者の言葉を受け止めることで安心感を与えられた」といった具体例をつなげるのが効果的です。

さらに、面接でも同じフレーズをそのまま口頭で使えるようにしておくと、発言と書面にズレがなくなり、信頼感を与える自己PRとして評価されやすくなります。

履歴書と面接での伝え方の違い

履歴書と面接では、伝える内容は同じでも、表現の仕方に求められるポイントが異なります。履歴書では、限られたスペースで採用担当者が短時間で理解できるよう、簡潔で整理された文章にすることが大切です。「どんな行動をとり、どんな結果を得たのか」を中心に書くことで、文章に無駄がなくなります。

項目 履歴書 面接
目的 短時間で人柄と強みを伝える 言葉や表情を通して信頼感を与える
書き方・話し方 簡潔で論理的にまとめる 温かみや誠実さを表情で補う
内容の焦点 行動と成果を端的に記述 エピソードを自分の言葉で補足

たとえば履歴書では「患者の小さな変化に気づける観察力が強みです」と書き、面接では「異変を察知して早めに報告した経験が評価された」とエピソードを加えると、説得力が高まります。

書類と面接の内容を一貫させつつ、それぞれの場に合わせた伝え方を意識することで、採用担当者に安心感と信頼を与える自己PRになります。

すぐ使える自己PRテンプレート3選

自己PRを作るときは、最初から完璧な文章を考えようとせず、あらかじめ「型」を決めて書き出すのが効果的です。構成のパターンを決めることで、話の流れが整理され、採用担当者にも伝わりやすくなります。特に看護師の自己PRでは、日常の行動やエピソードを短くまとめる構成が求められます。

代表的な3つのテンプレートは次のとおりです。

  • 強み+根拠型:「私の強みは冷静な判断力です。急変時にも落ち着いて状況を整理し、医師や同僚へ的確に伝達できたことで、スムーズな処置につなげられました。」
  • 行動+結果型:「患者の小さな変化を見逃さないよう観察を続け、異常の早期発見につなげました。その結果、担当医やチームから信頼を得ることができました。」
  • 価値観+エピソード型:「相手の立場で考える姿勢を大切にし、家族への説明もわかりやすく丁寧に行ってきました。その積み重ねが、患者やご家族からの安心につながっていると感じています。」

このように、文章の軸を「何を伝えたいか(強み・行動・価値観)」で決めると、内容に一貫性が生まれます。テンプレートを活用しながら、自分の経験を当てはめて書き直すことで、自然で説得力のある自己PRが完成します。

経験別・年代別に見る自己PR例文集(新卒・中途・ブランク・40代)

看護師の自己PRは、経験やキャリアの段階によって伝えるべき内容が変わります。

新卒は「将来性」や「学ぶ姿勢」、中途は「即戦力や協調性」、ブランクがある人は「再び現場で活かせる経験」、40代では「リーダーシップや育成力」など、それぞれの立場でアピールすべき強みが異なります。

ここでは、各キャリア段階で評価されやすいポイントを整理し、すぐに使える自己PR例文を紹介します。自分の立場に近いパターンを参考にすることで、面接や履歴書で自然に活かせる文章を作れるようになります。

新卒看護師の自己PR例文(成長意欲・学び姿勢を強調)

新卒看護師の自己PRでは、経験の浅さを補うために「吸収力」や「前向きな姿勢」を示すことが重要です。採用担当者は、スキルよりも「成長できる人かどうか」を見ています。

たとえば、「失敗を恐れずに学び続けてきた姿勢」「患者の声を通じて看護を深めたいという意欲」を軸に書くと印象的です。

新卒看護師の自己PR例文

私は患者一人ひとりの気持ちに寄り添いながら、学びを実践に生かすことを大切にしています。学生時代には臨地実習での失敗を振り返り、先輩看護師の助言を受けて改善を繰り返しました。その結果、自分の成長を実感しながら看護のやりがいを感じられるようになりました。今後は現場で多くの経験を積み、周囲から信頼される看護師を目指します。

新卒の場合は、「まだできないこと」を恐れず、「これからどう成長するか」を前向きに描くことがポイントです。

中途看護師の自己PR例文(経験・即戦力アピール)

中途看護師の自己PRでは、過去の経験をもとに「どんな貢献ができるか」を明確に伝えることが鍵になります。採用担当者は、入職後すぐに現場で動ける人材を求めています。

これまでに担当した診療科や役割を具体的に示し、「経験を新しい環境でどう活かせるか」を伝えると効果的です。

中途看護師の自己PR例文

私はこれまで外科病棟で手術前後の患者ケアを担当し、チームでの情報共有を重視してきました。術後の痛みや不安に寄り添いながら、医師・リハビリスタッフと連携して回復を支援してきた経験があります。これまで培った判断力と連携力を活かし、貴院でも安心して療養できる環境づくりに貢献したいと考えています。

中途の場合は、「どの業務に強みがあるか」「どんな成果を出してきたか」を一文で伝えると、印象が引き締まります

ブランクあり看護師の自己PR例文(復職意欲と対応力)

ブランクのある看護師の自己PRでは、「現場復帰に向けた意欲」と「変化への柔軟性」を伝えることが重要です。採用担当者は、ブランク期間よりも「復帰後の姿勢」に注目しています。

ブランクあり看護師の自己PR例文

子育て期間を経て、再び看護の現場に戻りたいと考えています。離れていた期間も医療情報や感染対策の知識を学び直し、勉強会に参加して知識を更新してきました。ブランクを経験したからこそ、患者や家族の気持ちにより寄り添えるようになったと感じています。これからは、柔軟な対応力と責任感を持ってチームの一員として貢献したいです。

ブランクを「空白」ではなく「成長期間」として描くことで、前向きな印象を与えられます

40代看護師の自己PR例文(リーダーシップ・後輩育成)

40代の看護師は、豊富な経験を活かした「安定感」や「人材育成力」を打ち出すと評価されます。管理職を目指す場合だけでなく、チームを支える立場としての自覚を示すことも大切です。

40代看護師の自己PR例文

私はこれまで複数の病棟で勤務し、後輩指導や新人教育にも携わってきました。指導では一方的に教えるのではなく、本人の強みに合わせた助言を心がけています。これにより、後輩が自信を持って行動できるようになり、チーム全体の雰囲気も向上しました。今後も培ってきた経験と判断力を活かし、スタッフが安心して働ける環境づくりに貢献したいです。

40代では、「安定した対応力」「周囲を支える姿勢」「次世代へのサポート意識」を示すことで、頼れる存在として印象づけられます

看護師の自己PRで注意すべきポイントと印象を下げないコツ

自己PRは、自分の強みを伝えるチャンスである一方で、書き方や内容によって印象を下げてしまうこともあります。

採用担当者は、応募者が自分をどう見つめ、どんな姿勢で働こうとしているかを重視します。そのため、過剰なアピールや抽象的な表現は避け、具体的で誠実な内容に整えることが大切です。

ここでは、看護師が自己PRを作成する際に注意すべきポイントと、印象を良くするための改善のコツを紹介します。

やってはいけない自己PRの特徴(抽象的・長すぎ・他人事)

自己PRでよく見られる失敗は、内容が抽象的で具体性に欠けることです。

「患者さんに寄り添う看護を心がけています」「明るく前向きに取り組みます」などの言葉は悪くありませんが、誰でも使える表現では印象に残りません。

  • 内容が抽象的で、具体的なエピソードがない
  • 一文が長く、要点が伝わりにくい
  • 「〜してもらいました」など受け身の表現が多い
  • 主語があいまいで行動の主体が不明確

たとえば「チームで協力することが得意です」と述べる場合でも、「どんな場面で」「どう協力したか」を補足することで具体性が生まれます。

さらに、主体性がなく受け身の表現が多いと、成長意欲や責任感が伝わりにくくなる点にも注意が必要です。

伝わらない自己PRを改善する3つのポイント

自身の強みを明確にする流れ

印象に残る自己PRにするためには、内容を整理して伝える工夫が必要です。

まず1つ目は、「強みを1つに絞る」ことです。複数の強みを並べるよりも、1つを深く掘り下げた方が印象に残ります。

  • 強みを1つに絞る:メッセージを明確にして印象を残す
  • 数字や結果を入れる:成果や評価を裏付ける具体例を示す
  • 過去と未来をつなげる:「これまで」と「これから」を一貫させる

2つ目は、「数字や結果を入れる」ことです。「患者から感謝された」「看護チームの信頼を得た」など、評価を裏付けるエピソードを具体的に書くと信頼性が高まります。

3つ目は、「過去と未来をつなげる」ことです。「これまで〜を心がけてきた。今後もこの姿勢を生かして〜したい」と結ぶと、成長意欲が伝わります。

この3点を意識して書くことで、シンプルながらも内容のある自己PRに仕上がります。文章を短く整えながらも、あなたの強みが自然に伝わる構成を意識しましょう。

印象を下げないための注意点(言葉遣い・態度・話す順番)

言葉遣いや態度も、自己PRの印象を左右する大切な要素です。

履歴書では、過度に謙遜したり、「まだ自信がありません」「未熟ですが」といった言葉を多用するのは避けましょう。控えめな姿勢を示すことは大切ですが、過剰な自己否定は「消極的」と受け取られることがあります。

  • 「未熟」「自信がない」など否定的な表現を避ける
  • 面接では落ち着いた声でゆっくり話す
  • 姿勢を正し、相手の目を見て誠実さを伝える
  • 話す順番は「結論→理由→エピソード→意欲」を意識する

面接では、声のトーンや表情も印象を大きく左右します。落ち着いた声でゆっくり話し、姿勢を正して相手の目を見ることで誠実さが伝わります。

また、自己PRを話す順番にも工夫が必要です。最初に「結論(強み)」を述べ、その後に「理由」「エピソード」「意欲」を加えると、聞き手にとって理解しやすく印象に残ります。

こうした基本を押さえるだけで、文章だけでなく話し方にも一貫性が生まれ、採用担当者に信頼感を与える自己PRとして評価されます。

看護師の自己PRで強みを引き出すために大切なこと

看護師の自己PRは、特別な言葉で自分を飾ることよりも、これまでの経験を通して培った考え方や行動を丁寧に伝えることが何より大切です。

自己PRを書く過程は、自分の仕事を見つめ直し、どんなときにやりがいや成長を感じてきたかを再確認する機会にもなります。

自分の強みを一つ明確にして、そこに具体的なエピソードを添えることで、あなたらしさと信頼性が伝わる自己PRが完成します。

これまで紹介した書き方やテンプレートをもとに、自分の言葉で文章をまとめれば、履歴書にも面接にも一貫した印象を与えられます。

今日からは、自分の強みを自覚し、看護師としての思いやりと行動力を自信を持って伝えられるように準備を進めていきましょう。

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