一人暮らしのためのカシコい節約術|支出を抑えて、コツコツ貯金!

一人暮らしを始めると、実家で暮らしているときには想像もつかないお金が必要になります。例えば生活を送るためには絶対に必要な支出であり、家賃や光熱費、食費といった今までご両親が負担されていたような出費が発生します。

いろいろな出費がある一方、できれば貯金や趣味にもお金を回したいと考えるはずです。そのためには上手にやりくりするコツを覚えて、しっかりとお金の管理をしなければなりません。ここでは一人暮らしに必要なお金とカシコい節約術についてご紹介します。これから一人暮らしを考えている方は必読です。

一人暮らしに必要なお金はどれくらい?

一人暮らしに必要なお金はどの程度かかるのでしょうか。総務省の「家計調査 単身世帯」というデータから平均的な支出を項目ごとにご紹介します。一人暮らしを始める方は目安にしてください。

●一人暮らしはどれくらいのお金がかかる?

一人暮らしの方の家賃の平均は約66,000円前後となっています。場所によっても家賃には差があるので、これはあくまで平均値です。同じ間取りで新築でも東京23区外なら5万円台、地方主要都市なら3万円台で提供されていることもあります。

また光熱費平均も約10,000円(電気・ガスが7,000円、水道3,000円)となっており、これは電気・ガス・水道を足した額です。地域的な差はありますが、これはあまりブレがない数字だと言えるでしょう。また食費平均は約20,000円ですが、自炊が100%ならさらに抑えることが可能になります。
これ以外に通信費は約11,000円で、スマホやインターネットの接続料などです。格安プランで契約している場合や、スマホオンリーで生活されていて固定電話を持たない場合などはここから上下することもあります。

生活するとこれ以外にもお金がかかります。例えば交際費もそのひとつです。どのくらい友人や恋人と過ごすための費用をかけるかはその人次第ですが、平均としては約10,000円となっています。案外使わないというイメージがありますね。その一方でおしゃれに費やすお金は若干高めです。平均で約20,000円となっていて、これには社会人となった場合の身だしなみも含まれているようです。スーツやYシャツ、クリーニング、美容院代などが含まれます。

最後に医療費(病院代)ですが平均は約3,000円です。これも大切な出費のひとつなので、風邪などをひかないように健康管理にも気をつけましょう。

●なぜ節約する必要があるの?

一人暮らしを始めるとよく先輩や両親から「節約しなさい」という意見をされることがあります。いままで支出がなかった生活なのに、前段でご紹介したように14万以上は毎月かかる(地域によって差があります)計算になります。それなのに節約できるのでしょうか。

現実的に節約が必要になる理由は、余計な支出がないほうが良いというよりも、将来を考えてのことです。例えば近い将来結婚するかもしれない、子どもが生まれたら教育費、住宅ローンの返済といったライフプランが発生することを想定するからです。またケガや病気で働けなくなった場合の備えとして、将来自分の(もしくはパートナーとの)理想の生活を送りたいという夢がある場合はお金がかかります。

そんな将来の夢を実現するためにも普段から節約しておいたほうが良いでしょう。

お金が貯まる!一人暮らしのカシコい節約術

一人暮らしでも上手にお金を貯めている人がいます。そんな人は案外付き合いも良かったりします。でもなぜか貯金ができています。これは上手に節約をしていて、ちょっとしたコツを知っているからです。
●家賃
支出で一番大きいのが家賃です。よく聞く話では、手取り収入(給与所得者なら税金や保険などの必要費用を除いた額のこと)の20~30%程度に収めることが良いとされています。高すぎる家賃は負担になり、仮に給与が何らかの事情で下がった場合、簡単には引っ越しができないので厄介です。また引っ越し費用を考えて家賃の見直しをしないという方もいますが、長期的にみると一時的に支出がありますが、家賃の安いところに引っ越せば確実に節約になる場合もあります。

●通信費
通信料についてはスマホをフル活用する世代の方には少々厳しい話かもしれません。その理由は若い世代ほど固定電話を持たない、TVを持たないという環境が多いからです。その場合、ニュースソースはスマホ経由のインターネット、SNSということも多いようです。

メインでスマホや携帯を使うなら、契約プランの見直しをしてみるとよいでしょう。例えば通信料が使用量と比較すると多いといった場合です。これらはショップなどで相談するとちょうど良いプランを提示してくれるので、ぜひ一度見直してみましょう。
また、スマホとインターネットを同じ会社にまとめるのも節約術のひとつです。
例えばドコモを利用しているならインターネットもドコモ光にするなど、固定あわせたプランの見直しが最近は定番になっています。

●食費
食費は誰もが悩むところですが、実は一番節約効果が高いところです。だからと言って、いい加減な食事をしていると逆に健康を維持できず、かえって医療費がかかるという結果を招きかねません。一番良い方法はやはり自炊で、野菜の安い時期にまとめ買いして冷凍しておく、肉類も多めに購入してこまめに冷凍しておくと日持ちます。また材料は使いきれる分だけ購入する、忙しいときは冷凍食品を活用するなどしてみましょう。

●水道光熱費
光熱費も節水、節電、節ガスすることである程度のまとまった節約効果を生むことができます。使用料金が高いと感じたら、契約アンペアを見直してみる、ガスの使い方を工夫する、シャワーよりお風呂に水を貯めて沸かしてかけ湯として使うと節水につながります。

小さい工夫としてはLEDにすると消費電力が抑えられます。LEDは購入費用が高めですが、長期的にみると長持ちで消費電力が低いというメリットがあります。

場合によっては逆効果?やりすぎな節約術

節約しすぎてかえって費用がかさむという例をご紹介します。最近は「ミニマリスト」(物を持たない)というライフスタイルも広がっていますが、やりすぎると損になることもあります。

●光熱費を極端に切りつめる
夏や冬に冷暖房器具を使わないで我慢するといった生活を送ると、かえって体調不良になることもあります。そうなると病院や薬のお世話になることもあります。徹底している方のなかには自分が不在のときはブレーカーを落として外出するという話も聞いたことがあります。不在中にブレーカーを落とすのでこの方法なら問題はありません。あくまでご自分の体を考えて行ってください。

●特売の商品を大量に買い込む
特売という文字に惹かれて大量に商品を購入する場合があります。特売という言葉は安く感じるのですが、実は特売の効果があるのは家族の人数が多い場合です。特売の食品は賞味期限が迫っているものも多く、そうなると食べ切ることができないと損になってしまいます。一人暮らしの方なら、食べられる分だけ購入するという習慣を付けてみましょう。

●安いものばかりを購入する
昔からのことわざに「安物買いの銭失い」という言葉があります。まさにこのことを指していますが、安価な商品は安い理由があり、質が悪いので壊れやすい・傷みやすいというデメリットがある場合を想定しておきましょう(すべてがそうとは限りません)。

これから長く使う可能性のあるもの、日々使う必要のあるものは、少し高くても信頼できるメーカーの商品等を購入したほうが良い場合があります。また最近では価格の比較だけでなく、同じ商品でもどこで購入するかによっても多少の値段の差があります。比較するサイトを利用したり、雑誌などの情報から最適な金額で購入していくのも賢い方法です。

一人暮らしの人が節約するためのポイント

一人暮らしの方が節約するには、いろいろなポイントがあることがわかりました。支出する項目を把握するには収入と支出を上手に管理しておくと便利です。つまりお金の流れを掴んでおくことです。

●収入と支出を把握する
家計簿を付けて収支を記録する習慣を付けてみましょう。そうすると月や年間でどの程度お金がかかっているのかがわかるようになります。時期によって支出が増えることがあらかじめわかっているなら、備えることも可能になります。つまり金策を慌ててしなくても済むようになるということです。

そして節約できる部分が目で確認できるので、必要な出費と不要な出費を把握できるようになります。その出費が必要か不必要かはその都度理解できないものです。少し後になってからはじめて「今月ピンチかも!」と思うようになります。そうならないためにも家計簿をつけるのは有効な方法です。

●口座を分けて貯金する
お金を残したい、貯金したいなら、支出用の口座と給与受け取り(及び貯金用)口座は分けておくと便利です。毎月使える額を支出用口座に移しておけば、その金額以上は使えないので安心です。貯金用の口座から使える額を支出用の口座に移すだけなので、毎月1回だけ移動させるだけです。それが面倒な方は給与天引きという方法で貯金してみてください。はじめに天引きされてしまえば、その金額を考えずに済むので知らない間にお金が貯まりますよ。

一人暮らしでも創意と工夫で楽に節約できる!

一人暮らしは何かと出費が多い生活です。本来一人より二人だとさらに出費が増えるイメージですが、実は家族単位の支出と一人暮らしを比較すると、家族単位のほうが出費額は大きいのですが、一人当たりの支出は抑えることができます。一人暮らしは実は一番お金がかかる時期なのかもしれません。

しかし一人暮らしは一生のなかでも、自分でしか味わえない楽しい期間でもあります。なかにはやむを得ず一人暮らしを送らなければならない方もいるでしょうが、ここでご紹介した創意と工夫で楽に節約すれば、貯金することも可能になるでしょう。備えあれば憂いなし、節約生活が身に付いていれば、将来家族が増えても安心です。