一人暮らしの家賃の相場は?いくらに設定すれば良いか教えて! 最終更新日 2019/02/22 節約・時短術 一人暮らしを始める際にどうしても気になるのが「家賃」です。1か月の支出の中でも大部分を占めるものになるため、しっかりと考えないと生活を圧迫してしまいますので自分の生活にあった家賃の物件を選ぶことが大切です。といっても、はじめて一人暮らしをする方には 世の社会人がどうやって物件を決めているのか、どのくらいの家賃で暮らしているのかわからないことが多いのではないでしょうか。そこで今回は、一人暮らしの家賃の相場や決め方などについて紹介していきます。 一人暮らしの家賃相場はどれくらい? まずは、一人暮らしの家賃相場がだいたいどれくらいかを紹介していきます。紹介する データはあくまで平均値で、実際は、居住地域などによっても相場は変化します。そのあたりも踏まえつつ解説します。 ●一人暮らしの20代社会人の平均家賃はいくら? 住宅に関する情報サイト「SUUMO」が2017年に20代の社会人の一人暮らしをしている男女を対象に家賃がいくらなのか調査を行なっています。そのデータによると、一番多かったのが6万円台の24.3%で、次点で23.2%の5万円台となりました。 合わせると全体の約半数を占める結果となりましたので、平均家賃は5~6万円くらいといえるでしょう。次に多かったのが7万円台の18.1%となっています。家賃を月に10万円以上払っている層が13.6%と多い ことは意外ですね。 同調査によると対象者の中で1番多かった年収は300~400万円未満となっており、ボーナス分を除いて月収が20万円前後ということを考えると、だいたい月収の3分の1くらいを家賃にあてていると推測できます。支出として無理のない範囲で物件を選んでいることが分かります。 出典:「お住まいに関するアンケート」(2017年3月)スーモ調べ https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/chintai/fr_data/20single-2017/ ●居住地域によって異なる家賃相場 家賃の相場というのは居住地域によって変動するものです。例えば都心に住みたいとなれば家賃も高くなりますが、ちょっと都心から外れたところだと数千円~数万円ほど差が出ることがあります。 総務省統計局が行った「平成25年住宅・土地統計調査」を例に各地域の1Kの平均家賃をいくつか紹介していきます。まず関東圏ですが、首都である東京都はもっとも高く77,174円という結果でした。東京に隣接し、政令指定都市のある3県を見てみると、神奈川県が67,907円、埼玉県が58,675円、千葉県が56,855円と1~2万円の差があります。 都内でも少し場所が変わるだけで数万円違うことがあるので、都心から離れた家賃の比較的安い地域に住み、毎朝電車などで通勤するという生活スタイルの人も多いのではないでしょうか。 では次に高そうなイメージのある関西圏を見ていきましょう。やはり関西では大阪府が53,603円で1番高い結果となりました。政令指定都市のある京都府は52,502円、兵庫県は53,154円となり、大阪府と数百~数千円しか変わらない結果となりました。 データを見ると、東西の中心的な都市である東京都・大阪府の地域は5万円以上の物件が相場であるようです。 では、それ以外の地域はどうでしょうか。例えば、山口県は39,139円、青森県は36,529円と平均4万円を下回ります。また、比較的家賃が高そうなイメージのある福岡県も平均家賃は46,446円と5万円を下回る相場となっています。 このように都市部と地方でも家賃の差は大きく変わりますし、同じ地域でも場所によって数千円近く変わることがあります。通勤の利便性や交通費と家賃のバランスを考えて住む場所を決めることも重要です。 参考:総務省統計局「平成25年住宅・土地統計調査 結果の概要 4-2 借家の家賃・間代」 一人暮らしの家賃の決め方 家賃の相場を見ていきましたが、では、一人暮らしをはじめる際に、家賃はどのように決めていけばよいのでしょうか。 ●個人によって家賃の目安は異なる 人によって自由に使うことのできるお金は異なりますので、支払い可能な家賃も異なります。年収が同じでも、人によってどんなことを重視したいのかも異なります。生活費の中でも家賃は固定費なので、家賃が高すぎるとお金を使う幅は狭まります。趣味や食費など固定費以外の生活費に多くお金を使いたい場合は家賃を抑えるようにするなど、収入と支出のバランスを考えることが大事です。 年収、どのようなことを重視したいのかというライフスタイルを考えたうえで、住みたい地域の家賃相場を調べるとよいでしょう。会社によっては家賃の補助をする制度がありますので、それらの制度などを加味したうえで、自分が支払うことのできる家賃の範囲を考えましょう。 ●家賃は収入と生活費とのバランスで考える 一般的に収入と生活費のバランスがとれる家賃は、収入の3分の1くらいが上限といわれています。なので、まずは自分の年収から生活費などを引いて逆算すると自分の家賃の目安がわかります。 具体的な計算式は「年収-年間の生活費(貯金したい額も考慮する)=1年間に家賃として使える金額」です。例えば年収300万で年間の生活費を150万円、貯金を72万円(月6万円)と考えた場合、300万円-150万円-72万円=78万円が年間の家賃の総額になります。これを12で割った金額が1か月の家賃の目安になります。上の例の場合だと、78万円÷12=6.5万円が目安です。 もし金銭的にもっとゆとりのある生活が欲しい場合は年収ではなく年間の手取りの3分の1に収めるといいでしょう。 家賃を抑えるにはどうすれば良い? 支出の大部分を占める家賃。できるだけ安くするにはどうすればよいのでしょうか。ここでは、家賃を抑えつつ納得のいく物件を見つけるにはどうすればいいのか紹介します。 ●家賃が安いエリアに住む 家賃相場が安いエリアを居住地域として決めると、家賃の相場内でこだわりの条件をある程度満たす物件が多くなります。家賃が比較的安いお得なエリアの見つけ方をご紹介します。 1つ目は大学が多い路線沿線のエリアです。このエリアは学生向けの物件が多いため、家賃も安く設定されることが多いです。 2つめは交通の利便性があまり高くないエリアです。乗り入れが少ない路線沿いのエリアは、電車が1路線しか使えないということで交通の利便性の低さから家賃が控えめになっていることが多いです。また、急行が止まらない駅のエリアも相場が低い場合があります。 ●条件を緩く設定する 条件を緩く設定するのも家賃を抑えるポイントのひとつです。家を探すときに、築年数や駅までの距離、バス・トイレ別などこだわりの条件を聞かれますが、こだわりが増えると家賃も高くなっていきます。 なので、これだけは譲れないというポイントを決め、あとは優先度をつけてこだわり過ぎずに物件選びをすることで家賃を抑えつつ納得の行く物件探しができます。 ●家賃交渉を行う ある程度交渉のテクニックが必要ですが、不動産会社の担当者に家賃の値下げを依頼するという方法もあります。ですが相手も商売ですので、値下げするだけのメリットがないと交渉は成立しにくいです。交渉する際は、値下げしてくれたらすぐに決めるというように相手方へのメリットを提示して交渉しましょう。しかし、家賃はなかなか下がらないのが実情です。その場合は、礼金カットなど初期費用を抑える方法で再度依頼してみるとうまくいくことがあります。 無理のない範囲内で理想の部屋を探し出そう 理想の部屋の条件をすべて満たし、家賃も目安の範囲内であるという物件を見つけるのはそう簡単なことではないかもしれません。条件を満たす候補のなかから家賃と部屋の条件との妥協点を探すことも少なくないでしょう。 まずは生活を圧迫しない程度の無理のない家賃を計算し、その範囲内で理想に近い部屋を探し出すことが大事です。家賃の目安金額や部屋の条件の優先度設定など事前の準備をしっかり行えば、スムーズに納得のいくお部屋を探し出すことができるでしょう。